第28回日本バイオメカニクス学会大会      

学会長挨拶

日本バイオメカニクス学会第28回大会の開催に寄せて

会長 桜井伸二 (中京大学)

 第28回日本バイオメカニクス学会大会が、筑波大学・つくばキャンパスで、2022年11月12日(土)・13日(日)に開催されます。「スポーツ動作のしくみを探る」がメインテーマです。引き受けていただいた浅井武組織委員長、小池関也実行委員長、榎本靖士事務局長をはじめとするスタッフの皆さんに、日本バイオメカニクス学会を代表して、あつく御礼を申し上げます。


 筑波大学は、国外の大学との連携を通じて国際化を進め、世界レベルの教育研究を行うトップ型のスーパーグローバル大学に指定されています。体育学・スポーツ科学の分野においても、その前身である東京教育大学、そしてさらにさかのぼって東京高等師範学校、あるいは東京体育専門学校の時代から、我が国の教育・研究の中心であり続けてきました。バイオメカニクスの分野でも、とりわけスポーツに関係する領域では世界的な拠点の一つだと思います。

 日本バイオメカニクス学会大会がこの筑波大学で開催されるのは今回が3回目です。最初は、前身である「キネシオロジー研究会」の第4回キネシオロジー・セミナーが、「スポーツのバイオメカニクス」をメインテーマに、渋川侃二先生を実行委員長として1978年に開催されました。2回目は、「発達と加齢のバイオメカニクス」をメインテーマに、宮丸凱史先生を大会会長として第13回大会が1996年に開催されました。

 個人的な思い出話しになってしまい恐縮ですが、1978年の第4回キネシオロジー・セミナーは、当時学部4年生であった私が初めて出席した学会・研究会でした。この内容は、「身体運動の科学Ⅳ」として杏林書院から発行されています。プロジェクト研究として実施された「王選手の科学的分析」の結果が報告されています。松田岩男先生らの「心理的特性について」、浅見高明先生の「体力的特性について」、小林一敏先生らの「打撃動作の特性について」、そして渋川侃二先生の「インパクト直前のバットの動きについて」の分析結果です。渋川先生の報告した内容に、非常に不思議な感覚を抱いたことを覚えています。

 そして、この第4回キネシオロジー・セミナーの会期中に開かれた総会で、「キネシオロジー研究会」は「日本バイオメカニクス学会」へと改組・改称されることになりました。筑波大学のこのキャンパスは、「日本バイオメカニクス学会」のスタートした地と言えます。今回の第28回大会は、日本バイオメカニクス学会の2回目の里帰りです。

 順天堂大学で開催された昨年11月の第27回大会では、対面形式の学会大会の良さを私たちは再認識しました。新しい知識を得るだけなら、書物や論文、あるいはオンライン形式でもある程度はことが足りるかもしれません。ただし、新しい知己を得ることは難しいと思います。1978年の第4回キネシオロジー・セミナーで訪れたキャンパスは、木々も小さく、やや無機質な印象を受けました。しかし開学からもうすぐ50年となり、キャンパスは今では緑に恵まれ、暖かくかつやさしい雰囲気にあふれ、教育と研究の殿堂として実にふさわしいものとなりました。多くの会員の皆様がこの地に集い、新しい知己を得、情報や意見の交換が活発になされることによって、第28回大会をより大きな実りあるものにいたしましょう。


組織委員長挨拶

組織委員長 浅井武(筑波大学)

 この度は、第28回日本バイオメカニクス学会大会を、2022年11月12日(土)・13日(日)の会期で、筑波大学体育系(茨城県つくば市)にて、「スポーツ動作のしくみを探る」をテーマに開催させて頂く運びとなり、学会員、及び関係の皆様には心から御礼申し上げます。

 2016年に国際スポーツバイオメカニクス学会(ISBS2016)を阿江通良実行委員長のもとで開催させて頂いた後、久しぶりのバイメカ系学会の開催であり、本実行委員会委員一同、改めて気を引き締めているところです。

 本学の前身である高等師範学校・東京高等師範学校の校長を3期23年半にわたって務められた嘉納治五郎先生は、体育・スポーツの発展,そしてオリンピック・ムーブメントの推進に活躍され、世界のスポーツにおけるレジェンドの一人となっております。また、本学、体育専門学群では、1000名以上の学生が、体育・スポーツに関して勉学、課外活動等に励んでおります。それゆえ、本学とスポーツとの縁は深く、今学会のテーマとしてスポーツを取り上げさせて頂いた次第です。一方、ご存じのようにバイオメカニクスは、その言葉が表すように、メカニクスを探求する学問領域でもあります。従いまして、今回の学会テーマは、その2つを結び付けた「スポーツ動作の仕組みを探る」とさせて頂きました。もちろん、バイオメカニクスの関連領域は、非常に広いので、スポーツやしくみに関わらない研究や分野も多々あり、それらのトピックや領域との情報共有や協働も、また、本学会の楽しみの一つと考えております。

 本学が位置するつくば市には、映画の「シンゴジラ」や「エヴァ」に登場した、様々な研究機関や施設があるだけでなく、多くの著名なベーカリーやレストランがあり、パンの町としても、多くのメディアに取り上げられております。東京等から通うことも可能ですが、学会時には、つくば市にご宿泊頂き、ゆっくり議論や交流に時間を使って頂ければと存じます。

 現在のところ、大会開催時期におけるコロナ禍の影響は不透明ですが、本大会は、オンサイト大会形式を採用する予定でおります。しかし、コロナ禍の状況では、オンライン大会形式に変更する可能性もありますので、その際は、ご容赦、ご理解頂けると幸甚です。

 多くの方々のご発表とご参加を、心よりお待ち申し上げております。